海外に住んでいると日本のネットショッピングが恋しくなります。品質・豊富な種類・価格どれをとっても素晴らしいですよね。日本に住んでいた時、僕はAmazon派だったのですが、Amazon Japanはオーストラリアへの配送を取り止めてしまったので、もはや購入することができないんですよね。けど、諦めるのは早いです。海転送サービスを利用すれば、Amazon Japanでも購入できるし、なんだったらヤフーオークションでもメルカリでも購入したものを海外に転送できます。
『でも、どこの会社の転送サービスを利用すればお得なの?』って悩んだりしませんか?確かに海外転送サービスを行っている会社はいくつもあります。
そこで、今回はメジャーな海外転送サービスを行っている会社のサービス内容・料金体系を紹介するとともに、コロナ禍で航空便が使えない状態の中でどこのサービスがお得なのかを比較したいと思います。
自分の希望に合ったサービス・会社が見つかれば幸いです。
海外転送(発送代行)サービスとは
海外在住の方が日本の海外発送を取り扱っていないネットショップやネットオークションで購入したものを、購入者に代わり海外へ発送してくれるサービスです。
海外転送サービスの仕組み
海外転送サービスを利用したことがない方に簡単に仕組みを説明したいと思います。
- 海外転送サービスの会社でアカウントを作り、日本における配送先の住所を取得(無料)。
- 楽天、amazon、Yahooショッピング、メルカリ等のネットショップで好きなように買い物。ただし、配送先は、取得した住所に送るよう指示。
- 荷物が指定の住所に届くと、メールで通知。
- まとめ梱包や発送方法、発送を指示し、手数料と送料を決済。
- 業者が登録済みの海外住所にお荷物を発送。
- 発送指示後は特段やらなければならないことは基本なし。荷物到着を待つのみ。
多少の違いは業者によりあると思われますが、大体は同じと考えてもらえば良いと思います。
【通常時】海外転送サービスでのお荷物の発送方法
海外転送サービスの会社が採用しているお荷物の発送方法と日本からオーストラリアまでのおおよその配送期間は下記の通り。
※会社によっては全ての配送方法を採用していない場合あり
【コロナ禍】海外転送サービスでのお荷物の発送方法
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響による航空路線減便・運休に伴い、オーストラリアへのお荷物の発送は現時点で船便と独自に航空機を保有している民間の国際化物航空会社のみとなっています。
- 船便(日本郵便)
- 民間の国際貨物航空会社(FedEX、DHL、UPS)
このため、海外転送サービスを利用する場合、上記の発送方法のみが選択可能となります。
これまで発送方法がEMSだけだった海外転送サービス業者も、一時的に民間の国際貨物航空会社を選択肢に取り入れています。
オーストラリアへの国際郵便の内、航空小型包装物(重量2kgまで)での発送が再開されております。EMSおよび航空小包は未だ一時引受停止中です。
海外転送サービスで航空小型包装物での発送が可能な会社は1社(転送JAPAN)のみでした(2021年6月8日時点)。
2021年6月1日よりEMS特別追加料金を導入
新型コロナウィルスの影響により、日本郵便は2021年6月1日より当分の間、EMS特別追加料金を導入させています。
オーストラリアが含まれているオセアニア地帯の特別追加料金が加算された料金表は日本郵便HPに記載されており、これを受けていくつかの海外転送サービスを取り扱っている会社のEMS料金表も改訂されています。しかしながら、実際はオーストラリアへのEMS引受は未だ停止状態です。
オーストラリアへのEMS引受再開はまだまだ先になりそうですが、再開した際にはEMS特別追加料金が発生していることを覚えておきましょう。
日本でメジャーな海外転送サービス13社を比較
Google、Yahoo!で『海外転送サービス』を検索した際に表示される上位13社のサービス内容を比較
業者 |
特徴 |
転送手数料 |
まとめ梱包料 |
保管 期間 |
発送方法 (通常時) |
発送方法 (コロナ) |
対応 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
『業界最安値級!海外発送の手数料が50円〜』とあるが、手数料50円は50gまでのお荷物の転送料 | 50gまでは50円 500gまでは530円 1kgまでは600円 5kgまで1820円 |
申込量200円 1荷物追加毎に300円 |
60日 | EMS, AIR SAL, 船便 |
船便 DHL |
〇 | |
大型、長尺のお荷物も適切に梱包。 スタッフ個人名義発送(無料)が可能。 |
500g 420円 1kg 680円 2kg 960円 5kg 1960円 |
キャンペーン中0円 (通常750円) 個数の上限なし |
2ヶ月 | EMS,AIR, eパケット, SAL,船便, DHL,UPS, FedEX |
船便 DHL |
× | |
転送手数料、まとめ梱包料が他社と比べて安い。荷物保管可能期間は業界最長。 | 30円~150円 | 申込量150円 1荷物追加毎に150円 |
6ヶ月 | EMS,AIR, SAL,船便 |
船便 AIR(航空小型包装物) |
× | |
まとめ梱包料が無料が魅力的。荷物の重量・大きさを入力すると各種配送方法における国際送料見積を一覧で算出してくれる。 | 1kg 490円 2kg 890円 5kg 1,490円(EMS) 1,690円(SAL,その他) |
無料 | 1ヶ月 | EMS, eパケット AIR,SAL, 船便,DHL, FedEx |
船便 | × | |
楽天ポイントが溜まる/使える。 1,000豪ドル以下のみ対応。 |
転送手数料は非公開。送料と作業費、梱包材をまとめて配送料金として記載。 | 無料 | 1ヶ月 | EMS,SAL, 船便 |
船便 FedEX |
× | |
2nd.Post.net | 2021年8月末までキャンペーンで初回利用時のみ転送手数料まとめ梱包料無料。 | 500gまで370円 1kgまで550円 5kg まで950円 |
1kgまで500円 30kgまで850円 |
21日 | EMS,DHL 船便 |
船便 DHL |
× |
malltail | 米国、韓国、欧州から日本への発送も対応。 | 1kgまでは460円 5kgで960円 |
300円 ただし、荷物は3個まで |
14日まで無料 15日目から有料 15日目に500円、以降1日毎に100円加算 |
EMS, FedEX |
FedEx | × |
ZENMARKET |
手数料は重量ではなく、商品数に依存。例)色違いのTシャツであれば別商品としてカウント |
商品1点あたり一律300円 | 無料 | 45日 | EMS,SAL, AIR, DHL,UPS, FedEX |
船便 |
〇 |
Buyee | 通販商品・オークション代理入札・代理購入 | 一律¥300/オーダー毎 | 2個で500円、3個以上で1000円 | 30日以降重量に応じて課金発生 (最大90日) |
EMS,SAL, AIR, DHL,UPS, FedEX |
船便 | 〇 |
POSTTY | 転送サービスとは別に、月会費3000円より郵便物や定期購読などの受領も実施。 | 0.3kg 380円 0.3-1kg 480円 1-3kg 980円 3-5kg 1580円 5-10kg 1980円 |
再梱包500円。 箱を開封せずにまとめる場合は、3箱500円、4箱目から100円追加。 |
14日 | EMS, eパケット, AIR,SAL, 船便, FedEX |
船便 FedEx |
× |
ShipJP.com | 転送手数料、まとめ梱包手数料全て無料。費用はEMS代のみ。 | 無料 | 無料 | 30日以降1日50円 (最大120日) |
EMS | FedEx | × |
こぐま便 | こぐま便倉庫に届いた商品を写真撮影。注文商品が届いたかどうかが確認可。 | 500gで370円 1kgで550円 5kgで950円 |
申込量150円 1荷物追加毎に300円 |
30日 | EMS,AIR SAL,DHL, 船便 |
船便 DHL |
× |
Im私書箱 イリスモール |
月額利用料1,000円で個人私書箱を所有、海外転送に対応。 | 1kg毎に300円 | ダンボール代を徴収。 中古一律300円 新品~1,000円 |
郵便物は60日 小包10日 |
EMS,AIR, SAL,船便 |
船便 | × |
コロナ禍での海外転送サービス利用料金をシミュレーションして比較
海外転送サービスを取り扱ている13社のサービス一覧表だけでは、どこがお得かわかりずらいので、実際にシミュレーションして算出される料金を比較したいと思います。なお、シミュレーションする上での条件は下記の通り。
- 民間の国際貨物航空会社の送料はかなり高いので、発送方法は船便で算出
- コロナ禍で発送方法において船便の選択肢がない2社(malltail、ShipJP.com)は除外
- 転送手数料、おまとめ梱包手数料が現在キャンペーン価格であっても、通常価格で算出
- 保管期間内に発送処理をしたと仮定
- オーストラリアでの関税は料金に含めない
- 『Im私書箱イリスモール』は月額利用料1,000円かかるため、参考として記載
2kgの荷物一つを船便で海外転送した場合
2kgの荷物を船便でオーストラリアに転送した場合、最も料金が安かったのが転送JAPANでした。これは単純に転送手数料が他社と比べて安いのが要因です。
一方、最も料金が高かったのが楽天グローバルエクスプレスでした。楽天グローバルエクスプレスは各作業費、梱包材や緩衝材等をまとめて配送料金として記載しており、詳細の料金内訳は公開していないが、送料が2,350円と仮定すると転送手数料は1,960円とかなり割高になることがわかります。いくら楽天ポイントが溜まるからと言って、利用するには躊躇してしまう価格ではないかと思われます。
複数(3個)の荷物(総重量5kg)を船便で海外転送した場合
3個の荷物(総重量5kg)を船便でオーストラリアに転送した場合、最も料金が安かったのがこれまた転送JAPANでした。まとめ梱包料が450円かかるものの、やはり転送手数料が他社と比べて極端に安いのが要因です。
一方、最も料金が高かったのがバゲッジフォワードでした。転送手数料およびまとめ梱包料がともに比較的高額なのが要因です。ただし、バゲッジフォワードが現在、まとめ梱包料が0円キャンペーンをしていますので、これを考慮に入れると7位に浮上します。
今回は荷物が1個の場合と複数の場合で船便を利用した際に料金がどのようになるかを検証しましたが、他の配送手段で検証したとしても送料は基本同じなので、順位はさほど変わらないと思われます。
ちなみに、配送手段をEMSにした場合は、EMS割引がある転送JAPANは他社と比べてさらにお得感がでてきます。
ただし、今回船便が配送手段としてないために検証から外したShipJP.comは転送手数料・まとめ梱包料が共に無料なので、EMS利用時は最もお得な会社になるのではないかと思われます。
海外転送サービス各社のお荷物保管期間に注意
多くの会社では、海外転送サービスが指定する住所(倉庫)に注文したお荷物が到着した日より無料保管期間が開始されます。複数のお荷物をまとめて梱包依頼する場合は、最初のお荷物が到着した日が無料保管期間が開始される日になることが多いので注意したいところです。
無料保管期間が過ぎた際には、連絡が来る会社と有無を言わさずお荷物を破棄・売却する会社があることに注意しましょう。大まかには下記一覧表に記載しましたが、利用に際しては各会社のカスタマーセンターに問い合わせるか利用規約等で確認しましょう。
業者 | 無料保管期間 | 保管期間超過の際の対応 |
---|---|---|
転送JAPAN | 6ヶ月 | 記載なし |
バゲッジフォワード | 2ヶ月 | 保管料が発生する場合あり。 |
転送コム | 60日 | 保管期間は連絡すれば延長可。連絡しなかった場合は売却もしくは処分。 |
ZENMARKET | 45日 | 46日以降、商品1点につき1日毎50円の保管料。保管期間が90日超えた場合は商品の全ての権利を失う。 |
1ヶ月 |
1ヶ月過ぎた場合は倉庫保管料を請求、または利用者に事前の通知なく荷物を売却又は処分 | |
1ヶ月 | 1ヶ月を超過した荷物は発送指示等がない場合、随時廃棄のうえ、かかる手数料を徴収 | |
Buyee | 30日 | 31日以降は1日毎に延長料(重量課金制)が発生。最大保管期限は倉庫到着後90日。90日を過ぎると破棄。 |
ShipJP.com | 30日 | 31日以降は1日50円過料。最大保管期間は120日。それ以降は破棄。 |
こぐま便 | 30日 | おまとめ申請は荷物到着から30日。保管期間はおまとめ完了から30日。それを過ぎると破棄倉庫に移動となりその後破棄。 |
2nd.Post.net | 21日 | 21日過ぎた荷物は自動的に溶解処理。 |
malltail | 14日 | 15日目に500円徴収、以降1日毎に100円。 |
POSTTY | 14日 | 14日以降1日300円。最大60日保管可。1ヶ月以上連絡ない場合は、30日目に破棄。 |
Im私書箱イリスモール | 10日 | 11日目から5日毎に200円追加。 |
海外転送サービス利用時のオーストラリアでの関税
2018年7月1日より、低額輸入品関税免除制度が改正され、オーストラリアに発送される$1,000以下の商品にもGSTが適用されるようになりました。
徴収される税率はお荷物の申告価格+送料+保険料(発生した場合)の合計金額の10%です。
オーストラリア向けに転送サービスを行う業者は決済時にGST相当額をオーストラリア在住の購入者から徴収し、オーストラリア政府(ATO)に納付することが可能です。事前にGST相当額を業者に支払うことで、お荷物がオーストラリアに到着した際には税関で止められることなくスムーズにお手元に届きます。
ところが、GST相当額を事前に徴収するやり方を取っていない業者がほとんどです。その場合はお荷物がオーストラリアに到着した際、基本的にお荷物は税関で止められ、税関よりメール(郵送)で関税の支払通知が届くので、必然的に荷物が手元に到着するのが大幅に遅れます。
なので、個人的にはGST相当額を事前に徴収する業者(転送コム、ZENMARKET、Buyee)の方が手間が省けて良いとは思ってはいるが、事前にGST相当額を支払っていなくても税関をスルーすることが稀にあるんですよね。その辺はオーストラリアらしく適当だったりもします。税関をスルーするかしないかはかなり運の要素が強そうです。
ちなみに、お荷物の発送者が業者ではなく、個人名義の方が税関をスルーする可能性が高いようにも思えます(確証はないです)。海外転送サービス業者(バゲッジフォワード)によっては、希望すれば発送者を法人名義ではなく個人名義(業者スタッフ名)で発送してくれるところもあるので、関税対策になるかもしれません。
【補足】
申告価格が1,000ドルを超える場合は、購入者が直接オーストラリアの税関当局にGSTを支払う必要が生じます。
最後に…
オーストラリアで買うよりも、日本のネットショップで買った方が送料・転送手数料込みで考えても安いときってあったりするんですよね。なので日本で売っている物でどうしても欲しい物があるときは、僕は今まで転送コムを利用していましたが、この機会に別の会社のサービスも利用してみようかなと思いました。
皆さんはいかがだったでしょうか?海外転送サービスを利用するにあたって、自分にあったサービス・会社は見つかったでしょうか?
まだ利用したことがない方は、一度利用を検討してみてはいかがでしょうか。
オーストラリアから日本にお荷物を送るときはコチラの記事を参照☟☟☟