オーストラリアでは仮想通貨を売却したり、他の仮想通貨に交換した場合、税務申告が必要になることをご存じですか?
仮想通貨の取引が増える中で、正しく申告するための知識と準備がますます重要になっています。
この記事では、仮想通貨に関するオーストラリアの税務ルールを簡単に解説し、効率よく申告を行うための便利なツール「Crypto Tax Calculator」の使い方をご紹介します。

これからタックスリターンを迎える仮想通貨保有者は是非参考にしてください!
仮想通貨に関するオーストラリアの税務ルール
オーストラリア税務局(ATO)は仮想通貨を「資産」として扱います。
そのため、以下の場合に税金が発生する可能性があります。
- 売却:仮想通貨をAUDなどの法定通貨に交換
- 他の仮想通貨との交換:異なる仮想通貨間の取引(例:BTCからETH)
- 商品・サービスの購入:仮想通貨を使用して支払いを行う場合
- 所得の発生:マイニング、ステーキング、報酬などで仮想通貨を受け取った場合
これらの取引により得た利益または損失を、TAXリターンで申告する必要があります。

仮想通貨の申告は個人でもできるかもしれませんが、非常にややこしそう。
なので、会計士に依頼することをお勧めします。
仮想通貨取引レポートを簡単に取得できるツール
仮想通貨を保有していて、TAXリターンを会計士にお願いした場合、必ずといっていいほど言われるのが
「仮想通貨取引レポートを提出してください」です。
仮想通貨の取引が増えると、正確な税金計算が難しくなります。
そこで便利なのが、「Crypto Tax Calculator」です。
このツールは、複数の取引所やウォレットからデータを統合し、ATOのルールに準拠した税務レポートを簡単に作成できます。
- 簡単なインターフェース: 初心者でも使いやすいデザイン。
- 複数通貨対応: ビットコインやイーサリアムだけでなく、さまざまな仮想通貨に対応。
- ATO準拠: オーストラリアの税務ルールに特化した計算機能。
- 時間の節約: 手作業での計算やエクセルの管理が不要になる。
Crypto Tax Calculator の利用料金
仮想通貨取引の税務計算を効率化するためのツールであるCrypto Tax Calculator の料金プラン。


この費用は高いですよね。
けど、これも次年度のタックスリターン時には経費として計上できます。
これに関しては後ほど説明します。
各プランの最も大きな違いは年間の取引回数です。
Rookie | Hobbyist | Investor | Trader |
---|---|---|---|
100回/年 | 1,000回/年 | 10,000/年 | 100,000/年 |
年間でほとんど仮想通貨取引をしていなければ「Rookie」で充分であり、そこそこ取引している場合は「Hobbyist」または「Investor」に申込む必要があります。
自分が加入すべき最適なプランは後ほど、登録方法にて説明します。

僕は「Hobbyist」に登録しています。
Crypto Tax Calculatorの登録方法と使用方法
登録方法
- 公式サイト「Crypto Tax Calculator公式サイト」にアクセスします
- 【Get started for free】をクリック

- 「Googleアカウント」または 「Sign Up」をクリックし、メールアドレスとパスワードを入力してアカウントを作成
- 税務管轄国を選択します
オーストラリアに在住であれば、🇦🇺 Australiaを選択し、【Confirm】をクリック

- 利用している取引所またはウォレットを選択します。
僕は「CoinSpot」を利用しているので、それを選択します。


- 仮想通貨取引所からデータをインポートします。


データインポートは一見難しそうですが、簡単にできますのでご安心ください!
データをインポートするためには、仮想通貨取引所にアクセスし、そこで「API Key」と「Secret」を入手する必要があります。
今回はCoinSpotでのやり方を解説していきます。
基本どの仮想通貨取引所でもやり方はほぼ同じです。
- CoinSpotのWEB版にログイン(アプリではできません)
- 右上の「My Accoutn」内にある、「API」をクリック

- APIを新規で作成(Generate New API)します


以下を入力し、APIを作成します
API Key Name:適当に名前を付けましょう(なんでも可)
API Key Type:Read Only
Two Factor Code:2段階認証のコードを入力
APIが生成されたら、「View Secret」をクリックしましょう。

これで「API Key」と「Secret」が生成されたことになります。
- 入手した「API Key」と「Secret」をCrypto Tax Calculatorに入力することで、インポートが完了します。

これで仮想通貨取引所のデータとCrypto Tax Calculatorが連携できたことになります。
料金プランの選択
Crypto Tax Calculator の料金プランは仮想通貨の年間取引回数で選べばOK。
高い料金プランであれば、その他にも機能やサポートがあったりするのだが、その辺はあまり気にする必要はありません。

Rookie | Hobbyist | Investor | Trader |
---|---|---|---|
100回/年 | 1,000回/年 | 10,000/年 | 100,000/年 |
さて、自分の仮想通貨年間取引回数はどうやって調べるのかを解説していきます。
まずは、Crypto Tax Calculator のサイトのメニュー一覧にある【Reports】に行きます。
すると【ATO report (My TAX) Sample】が表示されていると思います。

これをクリックすると、ATOレポートがダウンロードできます。
これは実際のレポートにあたる資料ではあるのだが、無課金であることから肝心な部分は表示されません。
とは言え、取引回数はきっちり表記されます。


僕の場合は一年間で265回の取引をしています。
この回数を確認することで、自分がどのプランに加入すればよいかがわかります。
ATOレポート(仮想通貨取引データ)を取得
プラン支払後に再度 ATOレポートをダウンロードすると、今まで表示されていなかった部分が全て表示されるようになります。
このPDFを会計士に渡せば、あとは仮想通貨の取引で得た利益・損失をキャピタルゲイン税の対象として処理してくれます。
Crypto Tax Calculatorの利用料は経費として申告可能
Crypto Tax Calculatorの利用料は、仮想通貨取引に関連する費用として次年度のTAXリターンで経費として申告できます。
- 領収書や請求書(インボイス)を保存しておく
- 「Accounting software(会計関連ソフトウェア)」の経費として記載

利用料は決して安くはないので、メールで送られてくるレシートは保管し、必ず次年度のTAXリターンで経費申告しましょう!
まとめ
仮想通貨の取引がある場合、TAXリターンは避けて通れません。Crypto Tax Calculatorを活用すれば、手間をかけずに正確な税務レポートを作成し、効率的に申告できます。さらに、その利用料を経費として申告することで、コスト負担を軽減することも可能です。
仮想通貨取引の透明性を保ち、税務リスクを回避するために、ぜひこのツールを活用してみてください!