オーストラリアといえば最低賃金が世界一高いことで有名です。最低賃金はなんと$20.33、日本円にして約1,650円。これは稼げると思い、多くのワーホリが夢見てオーストラリアに来るわけだが、現実はそれほど甘くはないです。なぜなら、オーストラリアにある一部の会社(店)ではありとあらゆる手を使って賃金を搾取してくるからです。なんの知識も持たずにオーストラリアに来てしまうと、知らぬ間に賃金を搾取されているなんてことも…。
そこで今回はオーストラリアで働いていたこともあり、またこの国で飲食店も経営している僕がオーストラリアの会社(店)がどのようにして賃金を搾取してくるかをご紹介したいと思います。是非最後まで読んで、知識を身につけてもらえればと思います。
賃金搾取【初級編】
初級編で紹介するのは、もはや一般的になっているものばかりです。
昔よりはかなり改善されつつあるものの、まだまだここで紹介する搾取の方法を取り入れているところは多いと思います。
最低賃金以下の時給
オーストラリアでは毎年7月1日に最低賃金が上がっており、2021年ついにフルタイムワーカーの最低時給は$20を超えてきました。
- フルタイム・パートタイムの最低時給 $20.33
- カジュアルの最低時給 $25.41
オーストラリアの最低賃は日本と比べて異様に高いので、この金額は多くのワーホリや留学でオーストラリアに滞在している日本人の間でも広く知れわたっているものの、実は職業別で最低賃金額が違うことはあまり知られていない気がします。
※各職業別の賃金はフェアワークスのHPで確認可能
さて、このようにオーストラリアでは最低賃金が高額なわけだが、この国に来れば必ずしもこの金額以上の時給で働けるかというと決してそうはなりません。なぜなら、未だ最低賃金以下でしか人を雇ってくれないところが多くあるからです。
最低賃金以下の職種として最も目に留まるのがアジア系飲食店(ジャパレス、韓国レストラン、タイレストラン等)です。ひと昔前(10年前くらい)は、時給$10なんてざらにありましたが、ここ最近だとさすがにそれでは誰も働きにこないので、正規の時給よりも10~15%低い時給(カジュアルで$20~$23)に設定しているところが多いような気がします。
ちなみに飲食業においては年々フェアワークの監視が厳しくなっているため、正規の時給を出すところも確実に増えつつあります。
土日・祝日の割増時給がない
オーストラリアでは土日・祝日はフルタイム・パートタイム・カジュアルに限らず割増時給になります。意外と知られていないことなのですが、割増率は職種と雇用形態によって異なっています。
【飲食店(レストラン・カフェ)】
土曜日 | 日曜日 | 祝日 | |
---|---|---|---|
フルタイム | 平日の1.25倍 | 平日の1.5倍 | 平日の2倍 |
カジュアル | 平日の1.2倍 | 平日の1.2倍 | 平日の2倍 |
【クリーナー】
土曜日 | 日曜日 | 祝日 | |
---|---|---|---|
フルタイム | 平日の1.5倍 | 平日の2倍 | 平日の2.5倍 |
カジュアル | 平日の1.75倍 | 平日の2.25倍 | 平日の2.75倍 |
さて、そんな土日・祝日の割増時給ですが、これが経営者にとってはかなり厳しいものです。このため、土日・祝日において割増時給を取りいれず、平日と同じ時給でスタッフを雇っているところがあります。
もちろんこれは違法であるため、最近は土日・祝日の時給をちゃんと上げて出すところが昔と比べてかなり増えてきているが、現状時給を上げずにやっているところもまだまだあったりします。
オーストラリアでは祝日の時給(カジュアルで$50.82~)が特に高いです。多くのスタッフを抱えている飲食店などは、よほど人気店でない限り、営業しているだけで人件費で赤字になります。
このため、正規の賃金を支払っている優良店は祝日に休業したりします。
サービス残業がある
サービス残業とは賃金が支払われない時間外労働です。
これに関してはやはり飲食店で多いと思います。
個人的にたまに5~10分程度のサービス残業であれば許容できるかなと思いますが、これが毎回であったり、15分以上の残業であったりすると一気に不満が噴出しますね。
昔ゴールドコーストにあった寿司屋(もうつぶれてなくなりました)では、21時閉店で賃金も21時までしかつかないというところがありました。
スタッフは、閉店時間までにすべての片付けや掃除を終わらせる必要があり、オーバーした場合はサービス残業となっていたようです。
働き始めた現場で当たり前のようにサービス残業があっても、なかなか異議申し立てってできないですよね。結局はそれを我慢して受け入れるか、不満であればそこを辞めるしかなくなります。
なので、残業に関してはきっちり時給がでるのかを面接時に確認することをおすすめします。
朝残業がある
朝残業とは始業時刻よりも早く来て働く時間外労働の事です。
これはまれにジャパレスで強要されたりします。
『15分前に現場に入って、仕事の準備をしろ』とか言われます。
これを言い換えると『15分前に現場に入って、仕事の準備の仕事をしろ』ということです。
もちろん、この15分に賃金は発生しません。
仮にカジュアル($25.41)で働いていた場合、15分の賃金は$6.35です。
バカにできない金額です。
これは今まで正規の時給を支払っていなかったお店が、フェアワークの監視が厳しくなったことを受けて、正規の時給を支払う代わりに朝残業やサービス残業で人件費をけちるためにやっていることだと僕は思っています。
朝残業15分、サービス残業15分取り入れれば、お店は一人のスタッフに対して一日当たり約$12.7カットできます。
これは8時間労働のカジュアルスタッフ(時給$25.41)を時給$23.82で8時間雇うのと同じです。
個人的には始業時刻の5分前に入ってくれと言われるのであれば、まぁまだ許容できるかなと思います(僕だったら言われても入りませんが…)。
始業時刻ちょうどに店に来るスタッフがたまにいたりしますが、レストランオーナーとしては店には始業開始5分前には来て欲しいです。現場には始業時刻ちょうどに入ってもらえば良いと思っています。
ちょうどに店に来ると、遅刻なのか、何かあったのではないかと余計な心配をしてドキドキしちゃいます。
15分や30分単位で時間をカットされる
日々の労働時間を15分や30分単位で計算し、オーバーした端数の時間はカットして賃金を支給しない方法です。会社側からしたら給与計算が楽になるので、これをやっているところは結構ありますが、もちろん違法です。
本来、労働時間は1分単位で集計し、計算される必要があるべきですが、さすがに1分単位で労働時間をつけているところはまずないと思います。
僕が過去に働いていた店では5分単位で労働時間をつけており、端数が出たときは繰り上げてつけてくれていました。
例)15:08分までの勤務の場合は、15:10まで仕事をしたことになっていました。
オーバーした端数の労働時間をどのようにしているのかを面接時に知りたい場合は、『残業ってあったりしますか?ある場合は、給与ってでますか?』とさらっと聞きましょう。
良心的な会社(店)であれば、明確に答えてくれると思います。
初めから直接的な聞き方(例えば『残業は5分単位でつけてくれますか?』)は印象が悪くなるので避けることをおすすめします。
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賃金搾取【中級編】
中級編で紹介する内容は、働いている人の無知につけこむ形で賃金を搾取しているものになります。この辺のものになると個人的に悪意しか感じないです。
これらに関しても、初級編と同様に行っているところがまだまだあったりします。
キャッシュジョブなのにTAXを源泉徴収(給与天引き)
これは主に収入に対する税率が一定(15%)であるワーホリに対して稀に行われる内容です。
雇用主がキャッシュジョブ(給与を現金払い)にするのは、雇用している従業員を帳簿に載せない(働いていないことにする)で最低賃金以下で働かせたり、スーパーアニュエーションの支払を免れるために実施しています。
ということでキャッシュジョブの従業員は帳簿に載せていないので、そもそもTAXが発生しません。
ではなぜ雇用主はキャッシュジョブであるにも関わらず、支払っていないTAXを給与天引きにすると言うのでしょうか?
それは雇用主が人を雇う時に、大っぴらに自分の所の時給は最低賃金以下だとは言いたくないからです。
そこで、ワーホリに対しては面接時に
『給料は正規の時給から税引15%を引いた金額になります』
なんて言うわけです。
これで、いかにも自分の所は正規の時給を出しているかのように見せかけて、実は正規の時給よりも15%低い賃金で人を雇っていることになります。
オーストラリアに来たばかりのワーホリなんかは、このように言われてしまうとそういうものかと納得しちゃったりして、すんなりこの時給を受け入れちゃったりします。
面接時に『給与は現金払い。時給は税引き後の金額ね』なんて言われたら、そういうものなのかと思わずに、すかさず『現金払いなのになぜTAX分を引くんですか?』と突っ込みましょう!
Superannuation (スーパーアニュエーション)の給料天引き
これは実際に僕がカジュアルとして働いたことがある会社でのことだったのだが、給与の振込額が事前に計算していた額よりも少なく、おかしいなと思って問い合わせをしたところ、なんとスーパーアニュエーションが給与から天引きされていました。
スーパーアニュエーションとは日本で言うところの確定拠出年金制度です。自分の老後のために、給与の一部を積み立てていく義務的な貯蓄制度です。
雇われて働いている場合は、給料の10%を雇用主が給与とは別に支払う必要があります。
※スーパーアニュエーションの金額は2021年7月にこれまでの9.5%から10%に引き上げられます。また、2025年には12%に引き上げられることが計画されています。
雇用されている場合、従業員のスーパーアニュエーションの支払は雇用主が支払うことが義務化されているにも関わらず、これを給与天引きにする会社が存在することに正直衝撃を受けたことを覚えています。もはや、ここまでくると従業員をバカにしているのではないかとさえ思えてきます。
ABNでの労働にもかかわらず低賃金
ABN(Australian Business Number)はクリーナー、マッサージ、美容師などの歩合制の仕事をする際に雇用主から取得を求められることがあります。
雇用主が従業員を雇用してしまうと、ハウスクリーニングでの家と家の移動の時間や、マッサージの仕事でお客さんがいない間も時給が発生してしまい、その支払いを雇用主が避けるためにABNで仕事をして欲しいと思うわけです。
ABNとは個人事業主として働くために取得する番号の事です。
つまり、ABNで働くということは会社の従業員として働くのではなく、フリーランスとして仕事を請け負って働くということになります。
なお、会社に雇われているわけではないので、最低賃金の規定はABN取得者には当てはまらなくなります。
また、ABNで仕事をする場合は、以下の事項について自分で実施する必要があります。
- スーパーアニュエーションを自分で支払う必要がある
- 毎年TAXリターン(確定申告)をする必要がある
- TAXリターン時にまとめて税金を支払う必要がある
- ワークカバー(労災保険)に自分で入る必要がある
さて、そんなABNの取得を雇用主から言われた際には当然ABN取得後の時給も提示されるわけなのだが、その金額がとにかく低いことが多いのです。
会社によって当然違いますが、クリーナーであればABNで時給$20~26くらいを提示されたりします。時給$20は論外として、時給$26は低いと思いますか?それとも高いと思いますか?
僕から言わせたらABNで時給$26は低いです。
理由は、TAX(ワーホリであれば収入の15%)、スーパーアニュエーション(収入の10%)、ワークカバーをすべて本人が支払う必要があるからです。
ワーホリであれば、TAXとスーパーアニュエーションだけで収入の25%が消えていきます。すなわち、時給$26の内$6.5が消えることになるので、実質時給$19.5になってしまいます。なのでABNで時給$26では割に合わないです。
では、ABNで仕事をする場合いくらもらえたら妥当な賃金かというと、時給$30~35以上ではないかと思います。
この辺の事情に関しては多くのワーカーが理解しておらず、それを逆手にとって低賃金でABNで仕事をさせるところがかなりあったりしますので注意しましょう。
ABNのお仕事でキャッシュでもらえる所がたまにあります。そういうところで働いている多くの人は収入を申告しない(TAXやスーパーアニュエーションを支払わない)場合があります。
収入の申告をしなく、かつワークカバーにも加入しなければ給与のすべてが手元に残るので、割が良いように思えますが、バレた場合には当然ペナルティーがあるので気を付けましょう。
賃金搾取【上級編】
オーナーによる賃金搾取上級編では二つあげさせていただきました。
一つ目で紹介している『レベルに則した賃金を支払っていない』に関しては、働く側のほとんどの人が理解していないものだと思います。一方、雇用主側も実はきっちり理解していないんじゃないかと思われる内容です。
二つ目で紹介している『ビジネスビザサポートを口実に違法賃金(キャッシュバック)』は金額が大きい内容になっているため、上級編で紹介したいと思います。
レベルに則した賃金(昇給額)を支払っていない
オーストラリアでお仕事をした場合、どのようなタイミングで時給が上がると思いますか?
長く働いていれば上がると思いますか?
任される仕事の幅が増えれば上がると思いますか?
それとも、最低賃金が高いから昇給はほとんどないと思いでしょうか?
実は、この辺をかなり曖昧にやっているところが非常に多いのが現実だと思います。最低賃金がかなり高いので、なかなか時給を上げないところが多いのはたしかだと思います。また、時給が上がるタイミングもある程度働いている期間が経過した後である場合がほとんどではないかと思います。
実は、ここに違法性があります。
オーストラリアでは、各職業に異なった最低賃金額が設定されているように、各職業における昇給のタイミングと昇給額についても規定が定められています。
昇給額に関する規定を全ての職業に関して列挙するのは無理があるので、今回は多くの日本人が働いている飲食業(カジュアル)について記載したいと思います。
Restaurant Industry Award でのレベル別時給額
飲食業における最低賃金や、昇給額に関しては『Restaurant Industry Award』というものに記載されています。
このAwardの中で、各従業員(接客、調理人、雑用係、見習い等)は任されている仕事内容に応じてレベル分けされており、そのレベルに応じて時給があらかじめ決められています。
Employee classification | Employee stream and grade | Casual Hourly pay rate |
---|---|---|
Introductory level | $24.80 | |
Level 1 | Food and beverage attendant grade 1; Kitchen attendant grade 1 | $25.51 |
Level 2 | Food and beverage attendant grade 2; Cook grade 1; Kitchen attendant grade 2; Clerical grade 1; Storeperson grade 1; Door person/security officer grade 1 | $26.49 |
Level 3 | Food and beverage attendant grade 3; Cook grade 2; Kitchen attendant grade 3; Clerical grade 2; Storeperson grade 2 Timekeeper/security officer grade 2; Handyperson | $27.40 |
Level 4 | Food and beverage attendant grade 4 (tradesperson); Cook grade 3 (tradesperson); Clerical grade 3; Storeperson grade 3 | $28.86 |
Level 5 | Food and beverage supervisor; Cook grade 4 (tradesperson); Clerical supervisor | $30.68 |
Level 6 | Cook grade 5 (tradesperson) | $31.50 |
例えば、キッチンハンド(Kitchen attendant)と調理人(Cook)であれば、下記のようにグレードに応じた仕事内容を実施する従業員と規定されています。
これに従うとキッチンハンドとして雇われた場合は、皿洗いや仕込み、料理の盛り付け等のみが可能であり、調理は一切できません。厨房で調理をする場合はクックの区分となり、カジュアルの最低賃金(グレード1)は$26.49となります。
ですが、実際はキッチンハンドとクックの区分も各グレードの区分も曖昧に行っている飲食店が多いと思います。そして、そういうところは当然のごとく、各グレードに応じた賃金も支払っていない場合が多いです。
グレードに応じた賃金を支払っていない飲食店はジャパレスに限った話ではありません。中にはローカルの飲食店でも曖昧にやっているところがあります。
逆に、ジャパレスできっちりやっているところも少ないですが、あります。
ビジネスビザサポートを口実に違法賃金(キャッシュバック)
こちらはかなり悪質ということで上級編に記載しました。
オーストラリアに残りたい人、永住権を目指している人にとってビジネスビザ(一時滞在就労ビザ)は喉から手が出るほど魅力的なビザです。このビジネスビザのサポートを利用して賃金搾取がおこなわれたりします。
ビジネスビザのサポート(サブクラス282の場合)を受けた従業員は、オーストラリアに2~4年滞在できるようになります。一方、雇用主は長期間の人材確保ができるようになりますが、その代わりにビジネスビザをサポートした従業員に対しては年額5万3,900豪ドルの給与支払いを遵守する必要が生じます 。
この年額 5万3,900豪ドルの給与支払 (週給約$1,123)は確実に支払われる必要があるが、これを出し惜しむ雇用主がまれにいたりします。そこで雇用主はどうしてもオーストラリアにビジネスビザで残りたい従業員に対して、ビザサポートをする代わりに銀行に振り込まれた給与の内の何割かを現金(記録が残らないように)で返金することを要求する場合があります。
こうしてビジネスサポートを受けた人は本来もらえるべき給与額を減らされる代償に、オーストラリアに数年滞在できる権利を得るわけです。
このやり方は数年前まで某飲食チェーン店でも行われていたと聞いています。今ではこのようなことをする雇用主はかなり減ったとは思いますが、 どうしてもオーストラリアに残りたい人は、雇用主からのこの申し出を受けちゃうので、今現在でもおこなわれているところはあると思います。
これとは別でビジネスビザのサポート絡みで悪質な行為もあったりします。
実際に僕の学生ビザの知り合いは、ビジネスビザのサポートをするからという理由で長い間、時給換算で$10以下で働かされていました。なかなかビザが下りないので何度も雇用主に状況を確認すると『今、申請中だ』『弁護士さんの方で手続きに手間取っているみたい』といった返事が返ってくると言っていました。
後々判明したことなのですが、その雇用主は申請どころか何もしていたかんたようです。友達は学生ビザの期限も切れて、最終的には帰国することになりました。
こういった酷い雇用主も稀ですがいたりします。
最後に
様々な賃金搾取のパターンを紹介しましたが、搾取しているところは大抵これらを組み合わせてやっています。
もっとも望ましいことは、法律に遵守してきっちりやっているところで働くことだと思いますが、 英語が大して話せなかったり、特別なスキルがなければ正規の賃金を支払う仕事場を見つけることは非常に難しいです。
オーナー視点から言えば、正規の賃金を出す以上は英語ができて、求めるスキルを持っている人を雇いたいと思うのは当たり前です。
オーストラリアでの日々の生活には当然お金が必要になるので、多くのワーホリや留学生は最終的に妥協して違法賃金で雇ってくれる所で働かざるを得なくなることがほとんどではないかと思います。しかたなく、こういった所でしか働けない場合は、自分の中でどこまでを許容できるかを見極めることが重要だと思います(僕自身、違法賃金を肯定しているわけではないです)。
例えばある飲食店でのカジュアル(正規の時給は$25.41)の時給が$22~23で賄いが毎回つくような店であった場合は、これは最低賃金以下ではあるものの、比較的良心的な部類に入るものだと思います。
ABNでの仕事も、僕は時給$26は低いと書きましたが、飲食店の正規の最低時給(カジュアル)よりは高いことになります(TAXとスーパーアニュエーションを支払わなければの話ですが…)。なので、それなりには稼げますので、あとは自分自身がどう感じるか次第ではないでしょうか。
僕も過去に正規の賃金よりも低い飲食店で働いたことがあります。その店は昼も夜も食べきれないくらいの賄いを毎回つくってくれていたので、自分の中では違法賃金に関しては納得した上で働いていました。